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武蔵野の地形と風情 湧水の庭
殿ヶ谷戸庭園
東京都国分寺市

2016121日更新

紅葉亭から見た次郎弁天池
武蔵野段丘南側の段丘崖「国分寺崖線」とその下端部付近からの湧水を利用した別荘庭園。
武蔵野の面影を残す雑木林の風致が生かされている。
庭園の名は、昔の「国分寺村殿ヶ谷戸」という地名に由来する。
1913(大正2)年から1915(大正4)年に、三菱合資会社の社員で南満州鉄道副総裁や貴族院議員も務めた江口定條が別荘を構えた。
1929(昭和4)年には、三菱合資会社経営者・岩崎彦彌太が買い取り、
1934(昭和9)年に和洋折衷の木造主屋に建て替え、茶室「紅葉亭」を新築。
芝生地と崖下の湧水や園地も合わせて回遊式庭園を造った。
都市化計画が持ち上がったが、庭園を守る住民運動が活発化。
それが発端となって1974(昭和49)年には東京都が買収。
整備して一般公開(有料)された。国の名勝。





入園するとまず、見事な緑の大芝生
後ろにある木造主屋の本館と調和がとれている。
萩のトンネル
秋を彩る小さな紫の花は、9月中旬頃がシーズン。
萩につつまれた空間で心が和む。
右も左も上も、のんびり観賞しながら、ゆっくり進む。

藤棚
萩のトンネルを抜けると、今度は藤棚
岩崎家所有時代からある古木だ。
4月下旬から5月上旬には青紫色の花が垂れ下がる。
道は二手に分かれ、花木園内を進む。
季節ごとに花が咲き、春にはハナモモの花も咲く。
また、都内でも数少ないカタクリの群生地だ。

竹の小径
先程分かれた道が合流、竹林へと入ってゆく。
都内では珍しい孟宗竹の竹林で、風が心地いい。
竹林を出て、左へ行くと馬頭観音がある。
国分寺市内に11基が残る馬頭観音のひとつで、かつて生活を共にした馬を供養するために建立された。


池で泳ぐ鯉
次郎弁天池
武蔵野台地の段丘崖下の湧水を利用して造られた。
大きな鯉が悠遊と泳ぎ、周囲には紅葉など鬱蒼とした樹木が繁っている。

池のほとりの湧水
湧水はここから野川へ流れ、多摩川へと至る。
湧水量は、平均1分間で37リットル、年間を通じて水温15〜18度。

次郎弁天池にそそぐ滝

紅葉亭から池の方向を望む

紅葉亭
池に隣接する滝の脇を上ると、数寄屋造りの茶室「紅葉亭」。
名の通り、池にかかる見事なイロハモミジの紅葉が見渡せる。
見頃は11月下旬から12月上旬頃。
現在は貸室で、茶会や句会などに利用できる。

紅葉亭の鹿おどし
紅葉亭のすぐ脇には、井戸水を利用した「鹿おどし」。
竹と石がぶつかる音色が広く響き渡り、風情を感じる。
この鹿おどしは別名「僧都」。
イノシシやシカなどの獣を追い払うために作られたという。


本館(現在の展示室)

本館(現在の展示室)内部
本館」は岩崎彦彌太の別邸として1934年(昭和9年)に建てられた洋館。
内部は日本間と洋間が融和した和洋折衷の様式。
現在は展示室で、殿ヶ谷戸庭園の歴史などを学ぶことができる。


紅葉の庭園
秋ともなると、紅葉が一面に見頃となる。
その年によっても変わるが、ハイライトは例年11月23日前後。
特に紅葉亭から池の方を見下ろす紅葉が一番美しい。

紅葉亭から池の方向を望む


現地の看板

現地の看板
<観覧データ>
*開園時間 午前9時〜午後5時(入園は午後4時半まで)
*休園日 年末年始(12/29〜1/1)のみ。
*入場料 一般150円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)、65歳以上70円。
*無料公開日 5月4日(みどりの日)、10月1日(都民の日)
*庭園ガイドツアー
 日曜日の午前11時と午後2時の2回。ボランティアガイドが園内を解説しながらまわってくれる。
 参加費無料で、先着順。(真夏日などは実施されない場合あり)
*JR国分寺駅南口から約100m。




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