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文化財の建物で体感 味噌醸造文化
八丁味噌の郷
愛知県岡崎市

2016107日制作

カクキュー本社事務所
日本でも有名な味噌の産地・愛知県岡崎市。
中でも八帖町(かつての八帖村)にある合資会社八丁味噌(カクキュー)と
株式会社まるや八丁味噌の2社が製造した味噌が「八丁味噌」。
岡崎城より西へ八町(約800m)離れていたことが村名や商品名の由来とされる。
2社とも工場見学が一般解放されており、味噌蔵や資料館を見ることができる。
特にカクキューの方は「八丁味噌の郷」として、昔の建物が残り、史料館が充実している。





八丁味噌が出来るまで
八丁味噌の原料は大豆と塩のみ。
蒸しあげた大豆にコウジカビをつけて豆麹にする。
この豆麹に水と塩を配合して撹拌混合。
蔵の中では大きな桶に約6トンの味噌を仕込み、
その上に更に約3トンの重石を山の様に積み上げて、二夏二冬じっくり寝かせて熟成させる。
八丁味噌は他の味噌と違い、独特の風味とコクがあり、味噌汁の他田楽用の味噌としても重宝される。

工場見学レポート
年末年始以外は、予約不要で工場見学できる。
時間制で区切られており、スタッフが案内してくれる。

史料館入口
まず案内してくれるのが「史料館」。
この建物は1907(明治40)年に完成した味噌蔵で、1階の床面積だけでも90坪ある。
1991(平成3)年から見学コースとして公開。
1996(平成8)年には国の登録文化財に指定された。

史料館「天保年間の桶」

昔の看板
史料館で真っ先に目をひくのが、同社の昔の広告看板。
日吉丸(後の豊臣秀吉)と野武士(蜂須賀小六)の出会いをモチーフにした看板で、時代を感じさせてくれる。

史料館「昔の店先」
次は「三州八丁味噌」の看板がある、昔の店先。
現在の本社事務所は、1927(昭和2)年に完成したモダンな建物で、史料館と同時に国の登録文化財に指定された。


史料館「大豆を蒸した釜」
店先の隣には、大豆を蒸すのに使った鉄製の大釜がある。
洗った大豆を蒸して、拳大の味噌玉に握られる。
そして、2階へと運ばれ、麹を付けて発酵過程へと入る。

史料館「味噌玉をつぶしているところ」
それから、発酵の進んだ味噌玉を塩と水でこね合わす「仕込み作業」。
「半切り」という大きなたらいの中でこね合わせる。
でき上がった味噌の元を「六尺」という仕込み桶へ運んで、中にいる人が足袋をはいて踏み込みをする。


今でも使用されている「天保年間の桶」

史料館「天保年間の桶の焼き印」
一番奥にあるのが、桶と樽のコーナー。
「天保十巳亥年(1839年)」と焼き印のある、同社で一番古い桶が展示してあった。

その他にも営業関係の資料や、朝ドラ「純情きらり」ゆかりの資料が展示されており、興味深い。
(朝ドラ「純情きらり」資料のみ撮影NG)


味噌蔵内部

史料館「昔の蔵の中」
最後に案内されたのが「味噌蔵」。大きな桶の上に、重石が何個も積まれ、熟成をしていた。
この工場では、明治期や大正期に製造された仕込み桶が今でも現役で活躍。
「味噌が呼吸をして育っている」ようにも思えた。


試食タイム(お味噌汁試飲)
そして、待望の試食タイム!

試食タイム(田楽試食)
まずは、八丁味噌を使ったこんにゃく田楽。
少し甘めに味付けされた味噌が、田楽によく合った。

試食タイム(赤だし味噌汁試飲)
次は、赤だしのお味噌汁と八丁味噌のお味噌汁の飲み比べ。
豆味噌に特別仕込みの米味噌を加えた赤だし味噌は、魚のあら汁などにお勧めの味。


昔のボイラー


食事処「休右衛門」外観

休右衛門「家康らぁめん」
味噌を使った料理が食べられる食事処「休右衛門
売店に併設され、八丁味噌を使った料理が食べられる。
中でもイチオシは「家康らぁめん」で、焼き味噌と肉味噌をのせた八丁味噌スープの味噌ラーメン。
まずはそのまま食べ、次に肉味噌を混ぜて食べ、最後は焼き味噌を混ぜて食べることで「三度の味」を楽しめる。




おでかけの際は最新情報をお確かめください。

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